OBインタビュー
相馬直樹(美術)

そこからご一緒していくようになったんですね! 相馬さんの美術が素晴らしかったからですね。 相馬:その美術も、実はテーマは「エロ」です。(笑)直接のエロではなくて、人間のちょっとしたエロチシズムがないとダメだなと僕は思っていて。『サマータイムマシン・ブルース』では、そのとっかかりがカメだったんですよね。カメをテーマにしましょう!と本広さんに話したら、凄く乗ってきてくれて。それが楽しくて、それが出会いです。 確かにサブリミナル的に広告などでも使われたりしますしね。 相馬:交渉人のときのクモE4-60だったり、ね。直接やっちゃうとだめなので、連想させるなにかという部分で色々と仕込んでます。そうはいっても難しいですね。最近のCMはコンプライアンスだらけですからね。 面白いですね!小ネタとかもですが、美術のこだわりは見つけると楽しいです。洋画とかで、この美術はすごいとかありますか? 相馬:いっぱいありますよ。昔吉祥寺で見た『ロッキーホラーショー』とか。チープだけど、鮮やかでセクシーな感じがいいなと思ったんです。あれが僕の原点ですね。そこからもっと影響を受けた作品もいろいろとあるけど、それが残っていますね・・・本能をくすぐるというね。惹きこまれていく美術というのはそういうことなのかな。 とても充実したお話が聞けました。本日は改めて、ありがとうございました。今、美術を目指す大学生たちに一言お願いします。 相馬:みんなエロになれ!エロい気持ちを忘れずに!

【プロフィール】相馬直樹 1964年生まれ。札幌市出身。東宝特撮美術で美術助手を経験後、池谷仙克に師事しキャリアを積む。その後、数々の映画,CM ,MVの映像美術を手掛ける。主な作品に「サマータイムマシンブルース」「交渉人 真下正義」「UDON」「20世紀少年」「天空の蜂」「荒川アンダーザブリッジ」「ナラタージュ」「リバーズ エッジ」「窮鼠はチーズの夢を見る」「ミックス。」「累」など。 2021年「HOKUSAI」公開予定。